飛鳥里山クラブ30周年記念誌
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(1)花修景活動の歩み 2009年(平成21年) 花修景活動が始まりました。公園事務所、管理センター、里山クラブの三者でキャッチフレーズは「野生花が風にそよぐ飛鳥の花風景づくり」でした。 公園事務所の委託先のコンサルタント、里山づくり隊10名の選任メンバーで取組、植生のマップマップを作るところまで来ました。そこで業務期間が終了し花修景活動は終わりとなりました。里山づくり隊の花修景はこれからだと思っていたのに・・・せっかくだから自分たちで続けようと議論を重ね、管理センターからコンサルタントが派遣されることとなりました。2011年より花づくりチーム10名がコンサルタントの方の指導を受けながら希少植物の保護育成に取り組み、植生調査、種子の採種、育苗、移植などを行っていくことにしました。管理エリアは非常に広く少人数では管理できず、協力者を増やしてもらうよう里山運営委員会に提案し、4月より花づくりチームに参加していただく方を募りました。 参加者も増え、草刈りに、苗の植え付けに、種の植え付けにと、活動は活発になり、各エリアに適正と思われる草花を植え付けましたが、思うように草花たちに根付いてはもらえず、チームメンバーで話し合いを持ちました。話の中で、つる性植物が多い、ササが繁殖している、土が固い、などによりエリア内のつる性植物の一掃、土の天地返しなどを行うこととしました。北の丘、南の丘を重点的にエリア内のクズ、根ササなどを掘り起こしました。 【北の丘】 後ろのほうにススキ、ハギ、ツルニンジンなどの背の高いものを植え、中ほどにはササユリ、ヤマユリ、ヤマハッカ、ノカンゾウ、オカトラノオなど、その前にはキキョウ、カワラナデシコ、ホタルブクロなど、前列には背の低いセンボンヤリ、ウツボグサ、アオイスミレ、ニオイタチツボスミレ、タチツボスミレなどを代表に、その他の沢山の草花を植え付けました、どれだけの草花が根付いてくれているか? 【南の丘】 今ではノカンゾウ、オカトラノオ、ツルニンジン、ヒオウギ、ワレモコウ、キキョウ、カワラナデシコ、ウツボグサ、ホタルブクロ、ササユリ、センボンヤリ、ツルボ、ノアザミ、ヒメアザミ、他多数の草花が見られるようになりました。 【園路5】 ここはササユリの香る丘と名付けて活動を始めました。一般のお客様に園路からササユリを見て頂けるように球根植え付けたり、種まきをしたり、また除草活動をしています。今では30本くらいのササユリが見られるようになりました。 【園路4】 ここはウバユリ、ウラシマソウ、セントウソウ、ホウチャクソウなどが生息していましたが、観察を続けている中で少しずつウバユリの勢力が強くなり他の草花は少なくなって行きました。話し合いの中で、ここはウバユリの園ということでウバユリだけを育てることに、公園工事で三分の一が踏み荒らされましたが今でも200本以上の花が見られます。 【園路3】 ここを管理地に選んだのは、ノダケが非常にたくさん棲息していた、ナルコユリも大きな株が見られたのでここを保護していこうと、それだけでは殺風景だという事で3.花づくりグループ活動報告

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