飛鳥里山クラブ30周年記念誌
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」」飛鳥との出会い肌で歴史や文化を学べる明日香“桃源郷”は一日にして成らず28期さとまろ28期岡田和子、「27期佐藤安市23歳の時にはじめて飛鳥を訪れ、46歳で再び飛鳥へ。2022年、コロナ禍で家と職場の往復が続いていました。大阪市の図書館の入り口に『飛鳥里山ボランティア講座募集』のパンフレットがありあの飛鳥だそうだ、。行ってみよう!、期待を胸に応募。2022年5月から1年間リュックにお弁当を入れて、月1回の講座に2時間かけて電車に揺られていくのが楽しみでした。まるで遠足気分♪講座では、飛鳥の歴史、里山を守る志、里山クラブに入会する前の年、飛鳥近隣に住む先輩夫婦に誘われて甘樫丘地域を歩いたのが、飛鳥の魅力と出会うきっかけでした。色とりどりの草花や、姿は見えねど囀りわたる鳥の声に導かれ、展望台に辿り着いたとき、絵画の一枚を切り取ったような里山の美しさに息をのみました。石舞台古墳周辺の芝生広場も好きな空間の一つです。青々とした芝生の絨毯と風に揺れる樹々の葉が、多彩な青と緑のグラデーションで輝く癒やしのスポットです。「古墳には天文学、美術、地理学、地学、土木工学、建築学など、築造された当時のあらゆるトレンドが詰まっている「中尾山古墳の石室に使われている竜山石は、兵庫県播磨の採石場から切り出し、筏に乗せて瀬戸内海を通り、難波津からいくつもの川をのぼり大和(奈良)まで運ばれた」と、先輩会員から教えてもらい、古代の人はすごいテクノロジボランティアとは?甘樫丘を守っていくための心構え、屋外活動の注意点などいろんなことを学び、すべてが新鮮でした。現在、28期生のグループLINEで、それぞれの活動の報告をしあい、共有を楽しんでます(^^)今は可能な範囲での参加ではありますが、春と秋のあそび広場や、フォトサークルで楽しみながら飛鳥のよさをお届けしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします(*^^*)しかしこの里山の美しさは、ボランティアの手による地道な保全活動によって継続できていることを知りました。私は全く貢献できていませんが、野鳥サークルに入会し、この環境があるからこそ野鳥との出会いがあると実感しています。環境破壊が著しいまちなかからやって来る私にとって、野鳥は現代の小さな“桃源郷”。この桃源郷の下には、未だ謎とされる数々の古墳を巡る物語が埋もれているといいます。この地に眠る古(いにしえ)の人々の魂の力が、この里山の自然を護っている、そんなミステリアスな気持ちにさせてくれるのも飛鳥の魅力です。ーを持っていたことを知りました。明日香村には宮殿や豪族の邸宅、寺院、庭園、極彩色の壁画古墳などの埋蔵文化財がぎっしり詰まっています。訪れると肌で歴史や文化を学ぶことができます。飛鳥里山クラブでは、森林・里山づくり、野鳥や昆虫、草花の保護・育成、万葉集に親しむなど、学ぶことができる場がたくさんあります。古墳や宮殿跡、寺院跡など歴史と文化を上手く伝えることができるよう研鑚したいと思っています。

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