歴史サークル 7月の活動

7月7日(金)飛鳥里山クラブ歴史サークルでは、飛鳥から電車で30分程の吉野山で開催された「蛙飛び行事」と「あじさい祭り」を見学しました。
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近鉄吉野駅前に集合して歩いて登りました。 高齢者がいるためケーブルカーでの登山を計画しましたが、 あいにくケーブルカーは整備中で徒歩で七曲坂を登ることになりました。丁度アジサイ祭りが開催されており、 アジサイは七曲坂沿いに植えられており見ながらの歩行です。
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さー出発です。。整備中のケーブル乗り場の横を通って七曲坂へ
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七曲坂は急な山道に七つの鋭角の曲がりカーブがあるため命名されたようです。登り道は辛いだろうと思っていましたが意外と楽に歩けました。
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七曲坂の道路に沿ってアジサイが数多く植えられており、今がピークのようでとても奇麗に咲いていた。 今は夏で暑い毎日ですが、季節の良い春は桜、秋は紅葉と吉野山は自然の見どころが一杯で歩いて散策するととても素晴らしいでしょう。
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黒 門
この様な様式の門は高麗門といい城郭によく用いられ、大名と言えどもこの門は槍を伏せ馬を下りて通行したと言う格式を誇っていました。金峯山と言うのは吉野から大峰さんに至る峰続きの事で、修験道関係の寺院塔頭が軒を連ねていたそうです。それらの総門がこの黒門でした。黒門は金峯山寺の総門であり、いうんれば吉野一山の総門でもあるいいうことです。
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金峯山寺仁王門は国宝で大修理中でした
蔵王堂に到着したのは12時30分頃で昼食をとり、蛙飛び行事が始まるまでそれぞれが思い思いに散策しました。
蛙飛び行事は大和高田市奥田の捨篠池(すてしのいけ)で蓮の花を108個取り(蓮取り行事)蔵王堂へ運び込んで始まります。 「蓮取り行事」とは1300年を超える歴史をもつ行事で、午前中に池で蓮取り船に乗って、古式にのっとり蓮切りが行われます。その後善教寺に集まった修験者が勇ましいホラ貝の音と共に福田寺の行者堂から役の行者の母「刀良売とらめ)」に献じて供養する「一つ目蛙」の伝承に関係する行事です。 その後修験者達は蓮を蔵王堂へ献じます。 「蛙飛び行事」とは むかし金峯山寺の修験者の一人がは日頃から悪事を働き神仏を笑って馬鹿にしていた。それが権現の怒りに触れ天高く聳える鷲の岩屋にさらわれた。 その男は血相を変えその後悔い改め泣いていた。その姿を見た金峯山の高僧は助けようとしたがそのままではできないので、男を念力により蛙の姿に変えて助け出し、蔵王堂で僧侶達の読経により人間の姿に戻したという伝承に基づいた行事です。
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子供蛙がやってきました。
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続いて大人蛙が来ました。 蛙は色んなポーズで観客を楽しませてくれます。
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蔵王堂の前では、先に入場してきた修験者達や観客が蛙の入場を待っています。
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大和高田から運ばれてきた蓮の花が献上されました。
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蛙が入場してきました。このままの恰好で飛ぶように歩き、階段を上り蔵王堂の中へ入り僧侶達の続経により人間の姿に戻されます。
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蔵王堂から出てきた蛙は、僧侶に介助されながら人間のように二本足で歩いて出てきました。
大和高田市奥田の「蓮取り行事」から吉野山の「蛙飛び行事」まで、弁当付き見学バスツアーが出ているらしく、当日も5、6台のバスが来て多くのお客さんで賑わっていました。行事は16時から始まり全て終わったのは17時頃でした。私達は昼ごろ到着し昼食をとりましたが、まだ始まるまで相当な時間があったので散策して楽しみました。 皆様方も来年7月7日に一度見に行ってはいかがでしょうか。